DNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社
1. 貴社の強みや実績について教えてください
DNVビジネスアシュアランスジャパン株式会社は、ノルウェー・オスロに本拠地を置くDet Norske Veritasとドイツ・ハンブルクGermanischer Lloydの合併によって誕生したDNV ASの日本法人として設立されました。第三者認証機関、オイル&ガスセクターにおけるリスクマネジメント、船級協会、風力/電力送配電分野のエキスパートを主とするサービスプロバイダーとしてグローバルで活動しています。
DNV は、設立から160年間以上の歴史を有し、あらゆるリスクマネジメントに関する活動を行う国際機関として知られています。世界100ヶ国以上、300の事務所、85もの様々な国籍を持つ16,000人のスタッフが認証、船級、技術アドバイザリの各分野でサービスを提供しています。 積極的に研究開発へと継続的に投資しているため、従業員は高度な専門性と資格を有する集団としてサービスを提供することが可能となっています。とくに、QMS(ISO9001)、EMS(ISO14001)、OHSMS(ISO45001)などISOマネジメントシステム認証を含めた認証サービスにおいては、世界で80,000件の実績で世界のトップ3を占める認証機関として知られ、船級サービスの分野でも世界トップクラスのシェアを誇ります。
日本国内では、認証(Business Assurance)、技術コンサルティング(Energy Systems)、船級(Maritime)を主なサービスとして展開し、組織のGHGや製品カーボンフットプリント算定の第三者検証についても多くの実績があります。
とくに海外拠点の検証においては、現地の事情に精通した最寄りのDNV事務所拠点の検証員人を起用することで、迅速かつきめ細かな対応が可能です。こうした技術的基盤を背景にサステナブルファイナンス評価などESGに関連したサービスも行っており、業界から高い評価を得ています。
DNVは、加速する脱炭素社会への移行を見据え、これまでに培った知見と多様な人材を活かし、持続可能な社会の実現に向けた支援プロバイダーであり続けます。
  2.排出量の検証の今後の展望についてどのように考えているか
教えてください  
 
気候変動の影響が国際的に深刻化するなか、GHGをはじめ環境に関する規制やルールは年々厳格になりつつあります。こうした状況において、企業の持続可能性を評価するためには、財務面と非財務面の同時評価、いわゆるダブルマテリアリティの観点が不可欠です。そのため、従来から広く用いられてきたISO14064に加え、ISAE3000やISAE3410、さらにサステナビリティ情報保証の新たな枠組みとしてISSA5000の活用も求められる方向が示されてようになっています。これらの国際的な基準や規格を適切に組み合わせて適用することが、企業にとって透明性と信頼性のある情報開示を実現する鍵となります。
DNVの監査基準であるDNV VeriSsustainTM Protocol は、GHG排出量の検証や保証に関連したISOやISAEの基準のほかにSA8000やGRIといったサステナビリティに関連するさまざまな基準に対応しています。CDPのAccepted standardsにもリストされています。
  3.検証を受けるにあたっての心構え、合理的保証を受けるにあたって
準備しておくべき事項について教えてください。  
 
GX-ETSの合理的保証では、算定結果に対する積極的な意見表明が求められます。そのためには算定の精確さと同時に組織全体の統制に対する信頼性を高める必要があります。具体的には、算定に用いるデータを管理するための仕組み、算定要員に対する教育、データのチェック、内部監査などを計画的に行うことが重要です。