YKK AP株式会社

1.策定されている環境関連・削減目標について教えてください
世界的にカーボンニュートラルに対する意識が高まる中、YKK APは2050年実現に向けて、事業活動の全ての工程で温室効果ガスの削減や気候変動への適応に取り組んでいます。さらに達成年度の2040年への前倒しを目指し、「モノづくり」ではCO2削減に貢献する設備投資を加速します。
また、YKK APのGXに向けた取組で、2021年6月に「カーボンニュートラルプロジェクト」を発足させました。副社長をプロジェクトリーダーに、若手技術者の参画による6つのワーキンググループを設け、各ワーキンググループでの取り組みを進めるとともにカーボンニュートラル技術ロードマップを策定しました。商品とモノづくり、それぞれのプラットフォームを検討しながら、カーボンニュートラルに向けた技術開発を強化していきます。
【エネルギー関連目標】
- ・CO2排出量スコープ1+2:
- 2030年度80%削減(2013年度比)
2040年度カーボンニュートラル達成
- ・CO2排出量スコープ3:
- 2030年度30%削減(2013年度比)
2040年度カーボンニュートラル達成

2.自社の環境関連・削減目標の達成に向けた取組について
教えてください
YKK APでは“Evolution 2030”を掲げ、2023年度から2030年度までに累計500億円のサステナビリティ関連投資を計画して、更なるカーボンニュートラルに向けた技術開発を加速化していきます。
【CO2削減目標に対する取り組み事例】
・アルミ鋳造設備の再構築:四国製造所のアルミ溶解炉・保持炉の更新、リサイクル専用炉の新設
・省エネ設備の導入:LED照明や高効率の空調設備など、省エネルギー性能の高い設備を導入
・エア漏れパトロールの実施:エア漏れビューアを活用し、エア漏れ箇所の把握と修繕を実施
・再エネ設備の導入拡大:2023年度までに9,792kWの太陽光発電、小水力発電を導入
・再エネ証書の調達:非化石証書の調達

3.自社のサプライチェーン、ひいては社会全体のCN達成に対する取組について教えてください
YKK APのスコープ3におけるCO2排出量の9割近くを原材料調達が占め、特にアルミ窓のフレームに使用するアルミ地金の調達(採掘~製錬~海外輸送)の影響が高くなっています。アルミ再生地金の利用率を高めるとともに、樹脂窓の普及を推進することにより、サプライチェーン全体のCO2排出量を継続的に削減します。また、米国ではボーキサイトから製錬される段階でグリーンエネルギーを活用した「グリーンアルミ」の調達を進め、中国、インドネシア、インドでもそれぞれの国や地域に合わせた取り組みを加速しています。
4.GXリーグでの活動について教えてください
排出量取引や市場ルールの形成が議論されており、ルール形成情報を踏まえた取り組みに落とし込みたいと考えて、2022年11月にGXリーグに参加。
YKK APとして「GX経営促進WG(2023~2024年度)」に参加。