北海道電力株式会社

1.策定されている環境関連・削減目標について教えてください

 当社は、2021年4月公表の『ほくでんグループ「2050年カーボンニュートラル」を目指して』の実現に向けて最大限挑戦しています。
 ほくでんグループの2030年の環境目標(発電部門からのCO2排出量の2013年度比半減以上)達成に加え、長期的に「発電部門からのCO2排出ゼロ」を目指します。
 電化拡大やグリーン水素の利活用などにより、電力以外のエネルギーも含め、北海道のカーボンニュートラルの実現を目指します。
 さらに、脱炭素化と経済の活性化や持続可能な地域づくりを目指して北海道が推進する「ゼロカーボン北海道」の実現に向け、幅広い連携や協働を実践していきます。

将来のCO2排出量削減のイメージ
将来のCO2排出量削減のイメージ
将来のエネルギー需要のイメージ
将来のエネルギー需要のイメージ

2.自社の環境関連・削減目標の達成に向けた取組について
教えてください

 再生可能エネルギーの導入拡大や泊発電所の活用などのこれまでの取り組みに加え、革新的技術の活用など、あらゆる手段を総動員していきます。

○再生可能エネルギー

 国内でも有数の豊富な自然エネルギー資源に恵まれた北海道の潜在力を活かして、これまで以上に洋上および陸上の風力発電、地熱発電、太陽光発電、バイオマス発電などの再生可能エネルギー発電の導入拡大を進め、まずは「2030年度までに道内外で30万kW以上増」という目標達成に向け、取り組みを進めていきます。

○原子力

 火力発電所の経年化が進む中、北海道内における電力の安定供給を確保しつつ、低廉でCO2フリーの電気をお客さまへお届けするため、安全確保を大前提に泊発電所の早期再稼働が必要と考えています。引き続き、新規制基準適合性審査への対応を進めていきます。

○火力

 2019年には環境特性に優れたガスコンバインドサイクル方式の石狩湾新港発電所(LNG)が運開しました。
 今後も、安定供給確保、経済性、地球環境保全を前提に、経年化した石油・石炭火力発電所のフェードアウトを進めていくとともに、CCUSや水素・アンモニアの利活用など、革新的技術の活用も含めたあらゆる手段を総動員し、火力発電の脱炭素化に取り組んでいきます。

○水素

 国や北海道、各自治体、他企業とも連携しながら、北海道の豊富な再生可能エネルギーから水素を製造し、様々な分野で利用する「水素サプライチェーン」を構築していくほか、将来的には、北海道が水素社会のパイオニアとなることを目指していきます。

カーボンニュートラル2050ロードマップ
カーボンニュートラル2050ロードマップ

3.自社のサプライチェーン、ひいては社会全体のCN達成に対する取組について教えてください

 当社は、国、自治体、他企業、大学・研究機関と連携しながら、エネルギーの供給サイド・需要サイドの両面で地球温暖化対策の取り組みを進めています。
 エネルギー供給側の取り組みとして、再生可能エネルギー電源の導入拡大に加え、安全性の確保を前提としたCO2を排出しない泊発電所(原子力)の早期再稼働や水素・アンモニア・CCUSなどを活用した火力発電の脱炭素化にも取り組みます。
 エネルギー需要側の取り組みとして、ZEB・ZEH、空気熱(再エネ)を活用したヒートポンプ機器、EV等の普及を通じた電化推進とともに、省エネ提案やカーボンFプランなどを通じた脱炭素に向けたお客さまサポートや、地域資源を活用した脱炭素プロジェクトの推進(自治体との共同検討や提案)に取り組みます。
 再エネ電源などにより製造された水素・アンモニアの供給に向けた取り組みを進め、電力以外のエネルギーのCO2削減に貢献します。

北海道におけるカーボンニュートラルのイメージ
北海道におけるカーボンニュートラルのイメージ

4.GXリーグでの活動について教えてください

 当社は、カーボンニュートラルに挑戦するとともに、北海道が推進している「ゼロカーボン北海道」の実現に貢献していく当社の姿勢がGXリーグの考えと一致していることを踏まえ、GXリーグに参画しています。
 GXリーグに参画することで、カーボンニュートラル実現に向けて知見・ノウハウを蓄積するとともに、「ゼロカーボン北海道」の実現に貢献することができ、ほくでんグループが目指す“事業の持続的な成長と持続可能な社会の実現の両立”に繋がると考えています。