中部電力株式会社

1.策定されている環境関連・削減目標について教えてください

 中部電力グループは、2021年3月、グループが一体となって「脱炭素社会実現への貢献」に取り組む目標として、 2050年までに事業全体のCO2排出量ネット・ゼロに挑戦する「ゼロエミチャレンジ2050」を定めました。
 私たちは、社会・お客さまとともに、エネルギーインフラの革新を通じて、「脱炭素」と「安全・安定・効率性」の同時達成を目指してまいります。

 具体的な目標として、2030年までに「お客さまへ販売する電気由来のCO2排出量を2013年比で50%以上削減」、「当社※1 が保有する社有車の100%電動化※2・3 」を掲げております。さらに、2050年までに、「事業全体のCO2排出量ネット・ゼロに挑戦」し、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

 この目標は、極めてチャレンジングなものであり、あらゆる手段を総動員して取り組むべき重要課題と認識しています。全ての事業分野において、まずは足元からの取り組みを最大限進めていくとともに、当社が持つエネルギーインフラ・ソリューション技術と、中部地域のイノベーションとバランスの取れた産業構造といった特性を活かし、目標達成を目指していきます。

※1 中部電力、中部電力パワーグリッド、中部電力ミライズ
※2 電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)等
※3 電動化に適さない緊急・工事用の特殊車両等を除く

中部電力グループ ゼロエミチャレンジ2050
中部電力グループ ゼロエミチャレンジ2050

2.自社の環境関連・削減目標の達成に向けた取組について
教えてください

 中部電力グループは、非化石エネルギーを最大限活用するとともに、水素技術、カーボンリサイクル等の実用化に取り組み、お届けする電気の脱炭素化を進めてまいります。また、エネルギー利用の電化・脱炭素化を、社会・お客さまと一体となって推進してまいります。

 電力の安定供給と脱炭素へのトランジションの実現に向けて、浜岡原子力発電所の再稼働、再生可能エネルギーの拡大や、水素・アンモニアサプライチェーンの構築を含むゼロエミッション電源の追求などに引き続き取り組んでいきます。

 具体的には、以下の取組みを推進していきます。

CO2排出量目標達成に向けた取り組み
CO2排出量目標達成に向けた取り組み
ネットゼロに向けたロードマップ
ネットゼロに向けたロードマップ

3.自社のサプライチェーン、ひいては社会全体のCN達成に対する取組について教えてください

●再生可能エネルギー拡大の取り組み

 中部電力グループでは「2030年頃に320万kW(80億kWh)以上の再生可能エネルギー拡大 」との目標を掲げ、グループ一体となって再生可能エネルギーの拡大に取り組んでいます。この目標達成に向け、長年にわたる発電事業で培ったプロジェクト推進力を強みに、地域社会やお客さまとともに積極的に開発に取り組み、我が国のエネルギー自給率の向上と脱炭素社会の実現に貢献していきます。

※ 保有・施工・保守を含む再生可能エネルギーの価値提供

●カーボンニュートラルの実現に向けた「みんなで脱炭素プロジェクト」

 中部電力ミライズでは、2024年2月、カーボンニュートラルの実現に向け、お客さまに参加いただきながら、再生可能エネルギーの「追加性」の加速を目指す、「みんなで脱炭素プロジェクト」を開始しました。
 当社はこれまで、企業のお客さまを中心に、地域で発電された再エネに由来するCO2フリー電気の供給や、お客さまの工場の屋根上や遊休地などに太陽光発電を設置するサービスなどにより、再エネの拡大やお客さまの脱炭素化の支援に取り組んでまいりました。本プロジェクトでは、電気を届ける当社だけでなく、電気をお使いのお客さまにもご協力いただきながら、中部エリア内の再エネ電源の開発や、再エネ由来の電気の有効活用などを進めていきます。

●GXコンサルティングサービス

 「みんなで脱炭素プロジェクト」の取り組みとして、法人のお客さまを対象とする「GXコンサルティングサービス」を展開しています。お客さまが工場の新設や生産ラインの改修等の設備投資を実施される際に、お客さまとともに省エネや脱炭素化を実現する計画を立案し、その実行を支援することで、お客さまの掲げる環境目標の確実な達成に貢献してまいります。

再生可能エネルギー拡大の取り組み
再生可能エネルギー拡大の取り組み
「みんなで脱炭素プロジェクト」「GXコンサルティングサービス」
「みんなで脱炭素プロジェクト」「GXコンサルティングサービス」

4.GXリーグでの活動について教えてください

 中部電力は2022年3月、「GXリーグ基本構想」に賛同し、GXリーグに参画しました。当社グループは、「2050年までに事業全体のCO2排出量ネット・ゼロに挑戦する」ことを目標として掲げ、社会・お客さまとともに、エネルギーインフラの革新を通じて「脱炭素」と「安全・安定・効率性」の同時達成を目指しています。カーボンニュートラルへの移行に向けた挑戦を果敢に行い、社会構造変革のための価値提供を目指すGXリーグの活動は、このような当社グループの取り組みに合致すると考えています。

 GXリーグにおいては、市場ルール形成WGのうち、「適格カーボン・クレジットWG」、「GX経営促進WG」、「GX製品社会実装促進WG」に参加し、カーボンニュートラル実現に果敢に取り組むメンバー企業の皆さまとともに、我が国のGX推進に向けた新たな取り組みにおけるルールメーキングに参画しています。