日本ゼオン株式会社

1.策定されている環境関連・削減目標について教えてください

 2050年のカーボンニュートラル達成を見据え、”カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーを実現する「ものづくり」への転換を推進する”の全社戦略を掲げ、2030年度時点でScope1,2においては50%削減を目標としています(2019年度比)。挑戦的な目標ですが、将来的にカーボンニュートラルを目指すには通らなければならない通過点ともいえます。目標達成のためには、2022年から着手しているグリーンエネルギーへの転換に加えて、省エネやプロセス革新などさまざまなチャレンジが必要であり、社員の知恵を総動員して実現していきます。

2.自社の環境関連・削減目標の達成に向けた取組について
教えてください

 Scope1,2の排出量削減方策として、省エネルギー、プロセス革新、エネルギー転換の3つのアプローチで取り組みます。そのうち、エネルギー転換による削減効果が最も大きいと想定しており、ボイラー等で使用する燃料の低炭素排出燃料への転換を推進していきます。また、国内の生産拠点のうち高岡工場、氷見二上工場、敦賀工場、徳山工場の4事業所においては、2022年度から購入電力のすべてを100%再生可能エネルギーへ転換しています。また、省エネルギーおよびプロセス革新については、操業条件の見直しや廃熱回収、蒸留塔へのヒートポンプ適用・増段などを通じて、継続的な排出量の削減を目指します。

国内工場のエネルギー転換
国内工場のエネルギー転換

3.自社のサプライチェーン、ひいては社会全体のCN達成に対する取組について教えてください

 2024年1月までに、国内生産拠点のうち、高岡工場、川崎工場、徳山工場、水島工場の一部製品において、持続可能な製品の国際的な認証制度であるISCC PLUS認証を取得しています。本認証は、リサイクル原料やバイオマス原料などが、当社の製品製造を含むグローバルなサプライチェーン上で適切に管理されていることを担保するものであり、お客様へのバイオ製品の提供によるサステナブルな社会の実現に向けた第一歩となります。
 2024年3月に、シクロオレフィンポリマー(以下、COP)のリサイクルプラントが高岡工場に竣工し、COP をフィルムに加工する際に発生する廃棄樹脂の再生を可能にしました。リサイクルした樹脂は、フィルム製造に再利用される計画であり、原材料の調達時や事業から出る廃棄物の処理時に排出されるCO2の削減に寄与します。

COPリサイクルの流れ
COPリサイクルの流れ

4.GXリーグでの活動について教えてください

 2050年のカーボンニュートラル達成に向けた当社の諸施策を練り上げ、加速させていくため、GXリーグへの参画を決めました。
 GX-ETSについては、自社のCO2排出量の目標・実績の進捗を開示することで、削減施策の遂行に対する社内の緊張感を高める効果があると考えています。
 ルール形成の場では、CO2削減クレジットを取り巻く規制の制定・改定についての議論をWGで行い、Scope1,2,3の削減方策の選択肢を拡げたいと考えています。
 GXスタジオでは、自社製品のカーボンフットプリントの算定・開示や、サステナビリティ全般の情報開示のあり方等について他社と対話・議論し、ベストプラクティスの共有を図っています。また、普段交流することの少ない他業種の担当者の方ともつながることができ、多角的な視野でGXについて考えることができるようになりました。