産学連携による事業創発を目指し、研究者との直接交流を実施

2025.01.10

 2024年12月6日、東京・イイノカンファレンスルームにて「ビジネス機会創発の場 GX領域研究者とのマッチングイベント」を開催しました。本イベントは、参画企業とGX関連領域の研究者とのマッチングを行い、社会実装への道筋について相互理解を深めるもので、会場には共創に強い関心を寄せる参画企業が集まり、意見交換を行いました。


 開会の挨拶に立った経済産業省 環境経済室の折口直也氏は、イベント当日に発表した「GX率先実行宣言」について言及し、GX市場創造を通じてGX製品・サービスや技術を社会に浸透させることの重要性を強調しました。

開会の挨拶を行う経済産業省 折口直也氏
開会の挨拶を行う経済産業省 折口直也氏

 企業の取り組み・ニーズと先端研究とのマッチングを進めることで、GX市場の形成をよりいっそう促進したいとの考えを示した折口氏。「肩肘を張らずに対話し、この場をきっかけに継続的な連携や具体的なプロジェクトの組成につなげていただきたい」と呼びかけ、GXリーグからの事業の創出に期待を寄せました。

 本イベントには、資源科学や応用化学をはじめとするGX領域の第一線で研究活動を行う8名の先生にご参加いただきました。いずれもNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「官民による若手研究者発掘支援事業」に採択され、産学連携を通じた研究シーズの社会実装に意欲的な方々です。

第1部:少人数による意見交換セッション

 第1部は、各研究者がブースに分かれ、ニーズや関心を持つ参画企業との少人数による意見交換セッションを計3回実施。各セッションは25分間で、先生方がご自身の研究シーズについて紹介したのち、具体的な社会実装のアイデアや可能性について意見を交わしました。

 参加者のみなさんは、最初は資料に目を落として先生方の説明に聞き入っていましたが、しだいにイスを寄せて輪になり、互いの発言に耳を傾けながら、ディスカッションに発展する場面も見られました。

 少人数による交流であったのに加え、各社の課題やニーズに共通する部分もあり、具体的な話題や質疑応答が繰り広げられました。研究者の先生方も真剣なまなざしで参加者一人ひとりの意見に向き合い、発展的な対話の時間となりました。

 1時間を超える意見交換セッションを終え、事務局の佐藤より、参加への謝意とともに、「今日のようなイベントは、今後、実際に参画企業のみなさまの事業につながってこそ意味がある。この機会を通じて何らかの話が進むことを願っています」と挨拶。研究者の方々だけでなく、参加企業同士の関係継続にも役立てていただくよう呼びかけ、第1部は終了となりました。

第2部:希望する企業との個別面談を実施

 第2部では、より実際的な、事業化につながる活用について相談する場として、希望者を対象に個別面談を行いました。中には、時間の許す限り面談に参加した企業もあり、先生方と膝を突き合わせて熱心に話し込む様子が見られました。


 GX市場創造に向けたマッチングの場として、これまでにない形で開催した「ビジネス機会創発の場」は、盛況のまま終了しました。GXリーグは、今後もビジネス創発につながるきっかけの場を提供できるよう、活動を深化させていきます。今後の取り組みにもぜひ積極的にご参加ください。